土地・建物・相続

悪臭・ホコリ……ひと目でわかる空き家のサイン【不動産管理のプロがアドバイス②】

先日、空き家対策特別措置法が全面施行され、空き家問題がより一層浮き彫りになっています。不法侵入や放火などを招きかねない管理が不十分な空き家。トラブルを避けるためには「空き家サイン」を出さないことだと、不動産管理の専門家は言います。そのサインの内容とは……。

ポストの放置やドアノブのほこりは空き家サイン

「空き巣などのトラブルを避けるために、まず大切なことは“空き家サイン”を出さないことです。植栽の手入れを定期的に行っていても、見る者が見れば、空き家かどうかはすぐにわかります。

たとえば、ドアノブに積もったほこりがその一例。空き家になるとドアの開け閉めが行われなくなるので、確実にほこりがたまってしまうのです。もちろん、ポストへの郵便物の放置もNGです」

68_zu

見落としがちなのが、空き家の“臭い”。長期間水を使わないでいると、排水管のS字部分(排水トラップ)の水が蒸発し、下水の臭いが逆流して家じゅうに悪臭が充満してしまうのです。

夏場などは、屋外からでもわかる臭いが発生することも珍しくありません。これも“空き家サイン”のひとつ。空き家管理において、窓を開け放って通風・換気を行うだけでなく、水を流すことが重要である理由もそこにあります。
臭いは、近隣トラブルの要因のひとつでもあります。放置するとクロスに臭いが染みつき、とれなくなるため、資産価値の維持という点でも注意が必要です。建物内部を含む巡回サービスの場合、玄関まわりの掃き掃除や郵便物の回収だけでなく、屋内の通気、通水、簡易清掃までサービスに含まれることが一般的。

人が住んでいたころと変わらぬ状態を維持することで、“空き家サイン”を防ぐことが可能です。

定期借家(リロケーション)や将来的な売却についての検討も

「首都圏にある空き家の場合、固定資産税などを考えると維持するだけでも大変です。介護施設などへの長期的な入居が予定されている場合、期間を区切り、定期借家として賃貸するという選択肢があるほか、将来的には売却という選択も十分に考えられます。賃貸アパートの管理・運営代行を専門的に行うプロなら、こうした定期借家(リロケーション)や売却に関する相談に乗ることも可能です」

 

空き家がここまで増え続けたのにはさまざまな理由があり、簡単に家を処分できないのも事実。しかし空き家対策特別措置法が施行されたことにより、空き家に対する意識が高まりつつあり、全国の自治体などでも積極的に空き家対策に乗り出しています。まだ先の話だとしても、「もし実家が空き家になったら」と想定しておくのは、無駄なことではないのです。