私の「親家片」体験

無人となった実家。涙をこぼしながら片づけた 第1話 ~東京から名古屋へ、ひとりでの親家片が始まる~

 東京から名古屋に3カ月に一度、1週間泊まり込みで整理した 
 平塚葉子さん 東京都・59歳

 

平塚さんは、2年前に名古屋の実家を片づけた。「私は21歳のときに、東京に住む夫と結婚。家を出ました。それから名古屋の郊外にある実家には、両親と、離婚して戻ってきた姉が住んでいました」

 

14年前に母親が病気で亡くなった。

「母のあとを追うように、同じ年に姉も病気であっけなく他界し、父ひとりが残されました」

平塚さんには、亡くなった姉のほかにもうひとり、名古屋で暮らす妹がいる。

 

「妹は離婚していて、女手ひとつで子ども4人を育てています。経済的にも時間的にも体力的にも、父の世話までは頼めません。ひとりになった父を、私の夫も心配して同居しようと言ってくれたのですが、父は“名古屋を離れたくない”と頑固に拒みました。それで私は頻繁に東京と名古屋を往復する生活になりました」

 

父の死後、葬儀、家の片づけなどひとりでやることに

 

4年前にその父親は、がんで死去。86歳だった。

「父が亡くなると、葬儀から供養、土地の名義がえなど、すべて私にまかされました。さらに、実家の片づけという大仕事が私の肩にのしかかってきたんです」

 

父はきれい好きで、かつては片づけもお手のものだった。しかし、母の死後、その気力が失せた。病気になってからは家を顧みることもなくなっていた。

「家の片づけに着手する前に、妹にも家を見てもらいました」

“あなたがほしいものがあったら、持っていって”

“これといったものはないから、お姉さんに全部まかせるわ”

「妹がそう言ったので、すべて私が判断して片づけることになりました」

3カ月に一度、それぞれ1週間。名古屋の実家に泊まり込み、平塚さんの、実家の片づけが始まった。

 

第2話に続きます