私の「親家片」体験

区営住宅の規定で義母の四十九日を待たずに親家片 第2回 ~処分費用のほか、予想外の補修費が発生~

片づけと処分、現状復帰のための補修で、かかった費用は128万円……  吉田由香さん 53才・東京都

 

義母が住んでいた区営の賃貸住宅の退去日が迫るなか、四十九日の法要を前倒しし、翌日親家片をすることに。

四十九日のために上京した義姉には母の下着などの処分をお願いし、残されていた手紙類は目を通してから私たち夫婦で処分しました。実際はほぼすべて処分でしたが、作業員が「これはどうしますか」と要所要所で確認してくれて、ていねいに箱に詰めてくれたので救われました。

同じ処分をするにしても放り投げるように扱われたら、胸が痛んだと思います。

 

家電類はすべて撤去、畳などの補修も加わり予想外の金額に

 

最後に「クーラーは残していいのか」を区役所に電話で確認したところ、クーラーはもちろん、瞬間湯沸かし器やバランス釜つきポリ浴槽(!)も撤去して原状復帰とのこと。

ここで痛い4万円の加算。計48万円に消費税をつけて、その場で現金払いしたときには、「処分に50万円か」と泣きそうに。

 

でもどこかすがすがしい気持ちになったのも事実です。

しかし、その後、区から完全原状復帰を求められ、畳やふすま、シンクなどの補修費の見積もり180万円を突きつけられたのです。交渉して、なんとか80 万円の負担で勘弁してもらえることになりましたが……。

 

結局、遺産なしで親家片に合計128万円かかりました。義父母は自分たちが死んだあとのことなど考えていなかったのでしょう。正直がっかりし、腹も立ちました。

でも退去期限を明示されたことで覚悟が決まり、面倒な作業や手続きも笑い飛ばしながら乗りきれました。悩む時間がなかったのが、かえってよかったのかもしれません。

 

(完)