私の「親家片」体験

不動産会社のアドバイスで売却に成功! 第2話(最終話) ~3ヶ月で成約。その後大急ぎで片づけ~

まったく未知の不動産売買の世界
税理士から紹介された不動産会社を信頼することに
河野裕子さん 東京都・53歳

 

河野さん三姉妹は、一周忌の法要のときに再度話し合いの場を設けた。
「私なりに勉強したけれど、比較的新しいといっても、どうも和室のある家は賃貸に向いていないみたい。借り手が見つかりにくいんですって。やはり、思いきって売るのがいいようよ」
三女が話し合いの口火を切った。続いて次女がこう言った。
「建て直してからは私たち姉妹は住んでいないけど、それでも父や母との思い出が詰まっている家をそのままで貸すと考えると、思い出も消されるような気持ちになってしまうわね。かえって売ってしまうほうが、あとに引かないかもしれないね」

こんな会話のやりとりのあと、空き家になっている実家は売却することが決まった。3人そろって、父母や祖父母が眠る墓前に報告もしたという。その後、売却を依頼するために、不動産会社に足を運んだ。

 

「不動産会社が買い取ってくれるものと思っていたら、そういうケースは限られていて、大部分は買い手を見つけてくるのが仕事だと知りました。また、不動産会社によって売却見積額といいますか、査定額が違うそうで、それなら何軒かに声をかけ、査定の高いところにしようかとも考えました」
だが、河野さんは、次女の夫が懇意にしている税理士から紹介された不動産会社にしぼって依頼することにした。
「紹介って安心じゃないですか。その税理士さんは相続問題に詳しく、何軒もの不動産会社とつきあいがあるのだそうです。その複数ある不動産会社の中でも、選りすぐって紹介してもらったのですから、信頼できそうだと判断しました」

 

土地を売却したお金から片づけの費用を捻出し、親の家の片づけも無事終了

 

売却価格は2150万円に設定した。「購入者に値切られて実際の価格が1000万円台になるにしても、売り出しが2000万円を切った金額では物件に対する印象がよくない」という不動産会社の判断だった。河野さんの実家は、売りに出してから3か月で買い手がついた。買い手は地元に住む30代前半の夫婦だったという。
契約が成立したあと、不動産会社の担当者は、河野さんにこう打ち明けたという。
「いくらで売れるかは、売る側の余裕度にも左右されます。売り急げば買い叩かれる。実は、実際の土地と家屋の査定額は2000万円に届かないラインでした。

でも、河野さんは、どうしてもこれ以上の価格で、というお考えではないようでしたし、売り急いでもいないようでした。それなら多少時間がかかっても待っていただけるだろうと、査定よりも少し高めで売り出してみたのです。耐震補強や断熱性もしっかりしていて、その日から入居できるというのもよかったのでしょうね。3か月で成約に結びつくのは早いほうです」

 

売却が決まってから、河野さん三姉妹は大あわてで家に残っている大型家具や家電、粗大ゴミの片づけを始めた。
「早く片づけないと家を買った人が怒ってキャンセルしてしまうかもしれませんから、もう一生懸命でした。リフォームはしなかったのですが、せっかく買ってくれたのですから、少しでもきれいにと掃除もずいぶんていねいにやりました。ちょっとプロのお世話にもなりました。家を売ったお金が入るとわかっていますから、最後の仕上げはプロの手でやってもらったんです」

掃除業者は廃棄物回収の免許も持っていることが多い。河野さんも粗大ゴミの処理を合わせて頼んだ。おかげで、片づけはだいぶ楽ができたらしい。
「捨てるか捨てないか迷ったときは、捨てようと決めていました。姉妹で話し合う時間があったことで、片づけも無事にすませることができたのだと思います」

 

親の家を売ったお金は、不動産会社の手数料や片づけ費用、売却益にかかった税金などを払って1800万円ほどが手元に残った。これを三姉妹で3等分したという。

 

(完)