私の「親家片」体験

親の家を売却し、同居できる家を新築 第1話 ~親の家を売ったお金を資金に~

全国ネットワークの住宅メーカーなら、新築と親の家の売却もセットで頼める 
湯川光子さん 愛知県・74歳

 

遠く離れた義母の家と自宅という2軒の家を売却する一方で、義母を呼び寄せるために新しい家を建てたのは湯川さんだ。

全国規模の大手住宅メーカーに、新居の建築と空き家の売却をセットで頼んだことにポイントがある。

 

1990年代半ば、湯川さんの夫はそろそろ定年を迎えるころだった。
「子どもたちはすでに全員独立し、夫婦ふたり暮らしです。それで、この際、夫の母も呼んで一緒に暮らそうということになりました。義母は80歳を超えていましたし、私たちも60歳間近。ですから、高齢者が暮らしやすい場所に家を新築し、そこに住み替えようということになったのです」
湯川さん夫妻は、名古屋市東区に自宅を持っていたが、そこは高低差のある土地だった。そのため、その家を売り、同じ名古屋市内で高齢者が暮らしやすいフラットな場所に、バリアフリーの家を建てようと考えたのだ。

「長野の義母には夫から話をしてもらいました。義母は数年前から脚が悪く、これから先もひとりで暮らし続けるのは困難と考え始めていたようだったので、同居の話には前向きだったそうです」

 

名古屋と長野。広域を扱える不動産会社探しに苦労

湯川さんの夫は大手化学メーカーの役員だったので、退職金と家の売却代金があれば住宅資金に不足はなかった。だが、最終的には、義母の家を売ったお金があったことによって、資金繰りの選択肢がかなり広がることになる。

湯川さんは、義母が家の売却を承諾してくれてから、夫と自宅の近所にあったいくつかの住宅展示場と住宅会社を訪れ、家の売却と新築について相談した。

 

湯川さん夫妻が挙げた条件は次の3つ。
①高低差の少ないフラットな場所にバリアフリーの家を建てる
②予算は長野の家といまの家の売却価格に退職金を合計した金額の範囲内
③建築だけでなく不動産売買も一括で引き受けてもらう

問題は③で、いまの家の売却だけなら同じ名古屋市内ということもあり、一括でも引き受けられるという業者はあったが、長野の家もとなると、そこまで広域に不動産を扱えるところは簡単には見つからなかった。

 

第2話へ続きます)