私の「親家片」体験

義父が亡くなり、義姉と行った親の家の片づけ 第2話(最終話) ~シルバー人材センターにも片づけを依頼~

 庭の手入れはシルバー人材センターに依頼。それを機に親家片スタート
中村理佐子さん 神奈川県・55歳

義父の葬儀後、なかなか手を付けられなかった義父母の暮らした一軒家。2年が過ぎたころ、隣の家から苦情がきてしまった。

 

「すぐに義姉にも相談して、これを機会に家を片づけることにしたんです。“二人でやりましょうか”って。ご迷惑をかけたご近所に謝りに行ったら、シルバー人材センターに頼むといいよと親切に教えてくれました」

 

庭の草とりや枝払いはシルバー人材センターに頼んだ。そして中村さんと義姉・晴美さんは、シルバー人材センターの人が庭仕事に来る日を、家を片づける初日と決めた。

 

「無人になった義父の家はほこりがたまり、どこもかしこも空気がよどんでいました。そこでまず、二人で掃除をしたんです。そのときに草むしりをしていたシルバー人材センターの人が“家の清掃や簡単な片づけもセンターでやっているよ!”と言ってくれて、頼むしかないと思いました」

 

窓ふきとキッチン掃除を頼んだ。そこだけでも、とりあえずきれいになっていれば、気持ちが暗くならない。片づけもはかどるだろうと思ってのことだった。

 

晴美さんと相談して、隔週土日を親の家の片づけにあてた。不用な家具類は便利屋さんに頼み、市の粗大ゴミセンターに持っていってもらった。

「義母の着物でいいものを義姉がわかっていたので、二人で3〜4枚ずつ分けました。義姉はいとこたちにも連絡をとってくれて、欲しいという人に着物と帯を送りました」

 

ほかに残したものは、居間に飾っていた絵と掛け軸、義父のネクタイ数本、義父母が使っていた湯飲み、茶道が趣味だった義母のお茶道具の一部、食器の一部、そして仏壇だけだった。

「処分するものは、毎回、義姉と私がそれぞれ車に積んで持ち帰り、地域のゴミの日に出しました。車にゴミ袋がいっぱいになったら、その日の作業は終わりということにしていたんです」

 

義姉と一緒だからできた親家片。お疲れさま会は温泉旅行

そして4カ月後、家の片づけが終了した。

「シルバー人材センターの人に掃除をしてもらい、便利屋さんに大物の処分を託せたこと。義姉とおしゃべりしながら作業を進められたこと。この3つがあったから最後まで明るく片づけることができました。ひとりではとても無理だったと思います」

 

片づけの最中、義父母のへそくりも見つけた。

 

「本棚や仏壇のまわりに20万円以上もあったんです。10万円ずつ義姉と山分けしました。そしてすべての片づけが終わったあと、残りのお金で、義姉と二人で近くの温泉に1泊してお疲れさま会をやりました。片づけは大変でしたが、その間、義姉から夫が小さい頃のことや義父母の話をたくさん聞けましたし、なにより義姉とますます仲がよくなって……義父母はきっと喜んでくれているんじゃないかと思います」

 

片づけて半年が過ぎた頃、隣の家の人から連絡があった。

「息子さんが結婚するので、できれば土地を売ってくれないかって。ありがたい話だったので、すぐまとめさせてもらいました。今、そこには新しい家が立っています。義父母の家はなくなっても、思い出は義姉や夫、そして私の胸の中にたくさん残っています」

 

(完)