「親家片」ストレス

「大切なものは何?」と尋ねることからスタート

親の家を片づける=親と会話をする

「お父さんが大事に思っているものは何?」

「お母さんが絶対に捨てたくないと思うものは何?」

親がどうしても片づけに同意しないとき、こうした会話から親家片を開始することもできます。

 

大切な思い出の品について語るのは、親にとっても楽しいこと。親のそうした話に、子世代は耳を傾けてはいかがでしょうか。

意外に、子世代は親のことを知らないもの。

 

前回、親とじっくり話したのは、いつでしたか。

子ども(親世代にとっては孫)が小さいうちは、夏休みや冬休みに子連れで頻繁に訪ねていても、子どもが成長するにつれ、部活や塾などの予定が優先され、親の家から足が遠のいてしまいます。

やがて子世代も年齢を重ね、若い頃のような機動力がなくなります。

「疲れをとるために、休みの日くらい家でのんびり過ごしたい」

「親の家との往復がしんどい」

いつしか、子世代は自分の暮らしで手いっぱいになり、「親は元気でいてくれればそれでいい」と、電話でときどき話すくらいの淡い関係に移行するケースも少なくありません。

 

「母は、共働きで子育てをしている私を助けるために、10年以上、電車に乗って週に2~3回、夕食を作りに来てくれました。夕食を子どもたちに食べさせると、母はあと片づけをして帰宅しました。仕事が忙しかった私は、母とたまにすれ違う程度でしたが、日頃、母の気配を濃厚に感じていたので、元気だとばかり思い込んでいました。

私が実家に行くのは年に1~2回。両親ときちんと話をするのは、初詣に行って、一緒におせちを食べるときくらいでした。子どもたちが成人し、そろそろ親のことを考えなくてはならないと思い始め、やっと親に向かい合ったときに初めて、親が老化し、実家がひどい状態になっていることに気がつき、がく然としました」(KHさん 56歳 千葉県千葉市 親家片開始年齢50歳)

 

子世代の目がなくなるその空白の時期に、親世代のターニングポイントが訪れます。

そして、あるとき気がつくと、年齢とともに家事も片づけも滞り、親の家にものがあふれている、ということになってしまうのです。 親は何を大切に思い、生きてきたのか。

そんな話をしたことがありますか。

親が健在で話ができる状態なら、今からでも遅くはありません。

会話を通して親に共感し、親子の信頼関係を再構築してはいかがでしょうか。

親にとって本当に必要なものと不用なものを理解することもできます。

遠回りのようですが、これも親家片へのアプローチのひとつです。

特に、親世代がまだなんとかきちんと暮らせているようなら、この方法がおすすめです。

ときどき親の家を訪ね、家が散らかっていないか、ものがふえていないか、親は何をしているときに楽しそうなのか……。

親の状態を観察しつつ、親が大事にしているものの話をきっかけに親子の会話を重ねましょう。

自分のことを知ろうとしてくれる相手に、人は心を開きます。

親とフランクに話し合える関係をつくっておけば、きたるべき親家片にも備えられます


2014/07/23 | キーワド: , , , | 記事: