「親家片」ストレス

親・家・片で、使ってはいけない言葉

話し合いで使ってはいけない言葉がある

「家を片づける必要はない」

「ものであふれていても、今の家が好きなんだ」

開き直った親を説得するなんて「とても無理だ」と投げ出したくなるかもしれません。

確かに、1回で説得するのは厳しいでしょう。

高齢になればなるほど、新しいことが面倒になってくるのです。

親にすぐに納得してもらえなくて当たり前だと覚悟し、話し合いを重ねましょう。

 

話し合いには、子世代はけんか腰ではなく、穏やかな気持ちで臨むこと。

どんなに親がエキサイトしたときにも、子世代は冷静な姿勢をくずさないようにしたいものです。

親が失礼な物言いをしても、「相手が親だと思うから腹が立つのだ」と自分に言い聞かせるくらいの度量が必要です。

そのうえで、これまでの人生で身につけてきた交渉術を総動員して、長期戦で押したり引いたり……少しずつ親を“啓蒙”していくことです。

 

決して親を責めたり傷つけたりする言葉は使わないよう、心してください。

「母が入院する前、親家片であせるあまり、〝自分のことは自分で始末してから、この世を去って……〟など、きつい言葉で責めてしまったことを今も後悔しています。元気なときは私がそういうことを言っても、負けずに言い返してきたのに、そのとき母はぐっと黙り込んでしまいました。その後入院して、まもなく病院で亡くなりました。そのまま亡くなってしまうなんて、私は想像すらしていなかったのです……。

子どもや孫に囲まれて、趣味も楽しみ、幸せに暮らしていた母のことが大好きで、ずっととてもいい関係でした。なぜあのとき、あのひとことを口にしてしまったのか、悔やまれてなりません」(TOさん 62歳 新潟県長岡市 親家片開始年齢50歳)

 

「ただ〝捨ててくれ!〟と言っても反感を買ってしまうのは、うちの夫と義母の例からも明らかです。夫は話し合いの途中でいつもイライラしてしまい、母親をねじ伏せようとします。でも義母は必ず夫に反発し、あげくの果てに泣いてしまうので、夫は降参。こちらが強い態度で臨んでも逆効果で、失敗ばかりです。ついには〝私の目の黒いうちは好きにさせない〟などと恐い言葉が義母の口から出たこともありました。

回りくどいようですが、親自身が整理の必要性を感じて納得するようにもっていくのがベストだと思います。がまんです。がまんが大切」(THさん 57歳 埼玉県さいたま市 親家片開始年齢57歳)

 

「生きているうちに片づけて!」

「お父さんとお母さんが亡くなったら、全部ゴミになるのよ」

「どうしてこんなものをとっておいたの?」

「こんなもの、誰もいらないわよ」

 

勢いにまかせて、親にこうした言葉を投げつけても、状況は進展しません。

それどころか、言葉は刃となってしまいます。

親世代は心ない言葉によって、自分の人生を否定されたと受け取るかもしれません。

老境にある親世代にとって、子どもが投げつけた言葉によって生涯、修復不可能な心の傷を負ってしまう場合だってあります。

そうした言葉を発した子どももまた、そのきつい言葉の毒にさいなまれてしまうこともあります。

 

親家片のために、それまでの親子関係をこわしてしまっては本末転倒です。

親と話し合うときは、親が生きてきた時間、大切にしてきたことに思いを寄せ、相手を尊重する言葉を選びましょう。


2014/07/16 | キーワド: , , | 記事: