「親家片」ストレス

片づけを拒む親には、どうすればいい?

無理に、勝手に片づけない

ものがあふれている家に住んでいても、片づけを拒む親のほうが断然多いようです。

「ひとり暮らしが難しくなった母と同居するために、実家を片づけました。でも母はすでに現状維持しか考えられない状態。家はすさまじい量のものがあふれているにもかかわらず、母はものを捨てることを極端にいやがりました。私たちが捨てたゴミ袋の中から洋服を拾い出すほどでした。いくら説得しても納得してはもらえませんでしたが、救いは母が見ている前で捨てなければ、案外忘れてくれることでした」(AMさん 58歳 東京都大田区 親家片開始年齢53歳)
「8年前に父が、1年前に同居していた弟が亡くなったために、母はひとり暮らしに。そこで母がすっきりラクに暮らせるように、姉と相談して片づけ始めました。母の了承をなんとか得て着手したものの、父と弟のものを片づけることを母は極端にいやがり、“まだ使える、手足をもぎとられているみたい”とつらそうに言うので、なかなか進みませんでした」(MNさん 59歳 香川県観音寺市 親家片開始年齢51歳)

 よかれとばかり、子世代が親家片を切り出しても、思わぬ親の抵抗にあってしまうことも少なくありません。

「ものを捨てること自体がいやだ」

「想い出をもぎとられるような気がする」

「自分たちを老人扱いして、軽んじている」

現状を変えることに、強い拒否反応を示す親もいます。
子どもが片づけを切り出しても、頑として、親は片づけることに同意せず、話し合いは平行線になってしまうこともあります。とはいえ、片づけなくては親の暮らしが成り立たない、というのも現実。

そこで、放っておける状態ではないからと、親の説得をあきらめ、エエーイッとばかりに子世代が親家片を進める場合も。そうしたケースでは、どうなるのでしょうか。

「勝手なことをしないでくれ」

「もうやめてくれ」

「もう家に来るな」

へそを曲げ、猛然と怒り出してしまう親も少なくありません。

ほこりまみれになりながら、まる一日かけて親の不用な洋服をゴミ袋に入れて、外に出したとしても、その夜、親はムッとした表情で、しばったゴミ袋を開けて手を突っ込み、二度と着ないであろう洋服を拾い、部屋に持ち帰ってしまうことだってあります。

「時間をやりくりし、親がため込んだ膨大なものと私たち子世代が必死で向き合っているのに……せっかく捨てたものを拾ってくるなんて……」

実作業を担った子どもが、たまらない気持ちになるのも無理からぬこと。

親に対して怒りがこみ上げてしまう人もいます。

そのため、悪くすると、親子バトルにまで発展することも。

けれども、親家片で親子が対立するのは、百害あって一利なしです。

 

親家片の主人公は親。納得させる形は何なのか

「親が元気なうちは、親の家は親のもの。あくまでも主人公は親であり、勝手に手出しをしてはだめだと思う」(MYさん 50歳 三重県志摩市 親家片開始年齢初回27歳、2回目47歳)
ムカッと頭に血が上りそうになったら、そもそも、この場合の親家片は、「これからも親に元気で快適に暮らしてもらうためのもの」という原点に戻りましょう。

いやだという親を無視して、勝手に片づけるのはやはり難しいのです。

せめて「片づける」ことだけでも親に納得してもらわなければ、作業を進めることはできません。
リフォームのために親家片を開始した人からは、こんな声も寄せられました。

「私たちが言っても、父はものを捨てるのを拒否したのですが、リフォーム業者さんに“工事の際に困るので片づけてください”と言ってもらったら、少しは納得してくれました。他人に言われると、親も仕方ないと多少は思ったみたいです」(YKさん 51歳 神奈川県横浜市 親家片開始年齢51歳)


2014/07/15 | キーワド: , , | 記事: