親家片って何?

「親・家・片」は、ある日突然やってきます!

親家片(おやかた)たは、驚きと予想外のことの連続!

親が介護施設に入ったり亡くなったりしたために、親の家が無人となり、家を片づけなくてはならなくなる……。

親の高齢化により、見て見ぬふりができないほど、親の家がものであふれてしまい、子世代が乗り出さなくてはならなくなる……。

「ええーっ、この家をどうしたらいいの?」

「どうしてこんなことになってしまったの?」

「片づけないと、どうしようもないけれど……」

親家片はある日突然やってきます。
いざ着手しても、予想外のことの連続です。

一見、きれいに片づいているように見えても、油断は禁物。

押入れや棚の中、物置、使われなくなった居室など、そこにはたいてい、すき間がないほど、ものがぎっしり。
何年も袖を通していない洋服やバッグ、箱に入ったままの結婚式の引き出物、何十年も防虫剤だけを入れかえている着物、ガチガチに硬くなった革靴。古いこたつやストーブ、通信販売で買った健康器具、昔使ったスキ―やゴルフ道具、年代物の米びつ。
ほこりをかぶって黄ばんでしまった本、湿気がたまってどっしり重くなった綿布団や座布団、銀行や郵便局からもらったタオルや手ぬぐい。顔が茶色くなった人形やおみやげのこけし、立派な囲碁盤・将棋盤、賞味期限切れの缶詰や瓶詰、手紙の束、何十冊ものアルバム。飲まなかった錠剤や張り薬、古い皿や鉢のセット。

積み上げられた鍋や蓋、ベタベタになった密閉容器、あちこちでもらってきたポケットティッシュ……。

扉という扉の奥に、あ然とするほど多くのものが詰め込まれているのです。

一軒家の場合、2階から上が物置になってしまっていることも。

「義母の足が不自由になると、私たち夫婦や姉夫妻が訪ねていかなければ、2階は雨戸も開けられない状態に。2階はいつの間にか、もののたまり場となっていました」(THさん 46歳 東京都西東京市 親家片開始年齢43歳)

片づけるものは、親世代よりの前のモノも!

親自身が購入したものだけでなく、祖父母など前の世代もの、子世代が置いていったものも残っています。

子世代が小学生のときに書いた絵や作文、通知表。 誰が使ったのかわからない脇息、ボロボロの座布団……。

もののない時代に育った親世代にとって、ものは豊かさそのものでした。ものを捨てることは罪悪ですらあったのです。

ですから、一度手に入れたものは、年齢を重ねてライフスタイルが変化しても、「もったいないから」「いつか使うかもしれない」と処分することができません。

足腰が弱るとモノを探すことも困難に

体を動かすのが億劫になると、親の家にはますますものがあふれ始めます。
とり出したものを、もとの場所に戻すことができなくなるためです。

そこで、目に入らない場所ならどこでもいいとばかりに、収納スペースのすき間に脈絡なくものを詰め込んでしまいます。そうなってしまうと、どこに何をしまったのか、わからなくなってしまうのです。そのため、たとえば爪切りが必要になったときに、どこに置いたのか見当がつかなくなり、探すより買ったほうが早いということに。

「義母の家を片づけてあ然としたのが、はさみでした。あらゆるところにあるのです。台所と居間だけで20本近くもありました」(KTさん 53歳 東京都杉並区 親家片開始年齢52歳)

はさみや爪切りなど、普段の生活で頻繁に使う道具をしょっちゅう買い求めるようになり、それがまず家のあちこちに散乱し始めます。やがてほかの道具やものも、家の中をじわじわと侵食し始めます。

洗濯がすんだ洋服や寝巻き、下着が引き出しに入れられることなく、部屋の中に積み上げられ、新聞の束がその隣に並び出し、そして床が見えなくなってしまうのです。

親家片は、この難攻不落のワンダーランドに向き合うことにほかなりません。

 

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2014/06/27 | キーワド: , , | 記事: