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撤去ではなく「活用」を目指す京都市の空き家対策

京都市は空き家を街の資産として活用

 

観光客でにぎわう京都。ホテルや旅館などの宿泊先不足が深刻化するいっぽうで、空き家問題も多数発生しています。それを受けて京都市は昨年より空き家対策に力を入れています。

 

各自治体の空き家対策の多くは「撤去」に対する支援ですが、京都市では空き家をまちの資産と捉え、「活用」に対する支援に市民ぐるみで取り組んでいます。

古き良きものを大切にし、知恵と工夫で町家など古い建物を補修しながら使い続けてきた京都ならではの発想であり、全国のモデルとなっています。

では京都市の具体的な空き家活用支援の内容をご紹介しましょう。

街の不動産屋さんが空き家相談員に

 

京都市は街の不動産さんを空き家の相談員として登録しています。

相談員は地域別にインターネット等で公開されています。「賃貸にだしたい」「活用の仕方を知りたい」といった相談に無料でのってくれます。ただし相談後、具体的に仕事を依頼する際は、経費が必要です。

また、空き家を流通・活用させる場合に必要な改修費などを補助する制度(最大90万円)があります。

 

空き家の活用法を募集し、優秀な案には助成金を支給

 

更に昨年、市は空き家をまちづくりの資源と捉え、新しい活用方法の提案を募集し、優れたものに助成を行う制度を創設しました。空き家活用による街の活性化の試みには最大500万円が助成されます。昨年選定されたのは4つの事業提案でした。

そのうちの1つ「itonowa」は、改修により2軒の空き家を中庭でつなぎ、“糸”に関するショップと交流スペースに活用し、街のにぎわいの拠点にするという提案でした。

 

助成を受けてオープンしたショップ「itonowa」

 

2015年10月3日に「itonowa」では子供着物、ヴィンテージドレス、骨董、アート・雑貨、コーヒースタンドなどのショップやガーデニングスペースがオープンしました。

放置されたままの空き家が、街のにぎわいの主役に生まれ変わったのです。

 

改修する前の2軒の空き家のひとつ

改修する前の2軒の空き家のひとつ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

改修前のもう一軒の空き家

改修前のもう一軒の空き家

 

 

 

上の2軒の空き家が、2015年10月3日に「itonowa」というショップに生まれ変わりました。

上の2軒の空き家が、2015年10月3日に「itonowa」というショップに生まれ変わりました。

 

 

 

 

 

 

 

詳しくはこちらhttp://itonowa.jp/

 

 

 

 

 

 

こうした活用事例が、最近色々な自治体から発信されるようになってきました。空き家対策に、朗報あり!ですね。

 

 

親の家の空き家対策について、もっと詳しくお知りになりたい方は、こちらの本をぜひ!

『どうする? 親の家の空き家問題』著 大久保恭子

どうする?親の家の空き家問題書影

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_DSC7779大久保恭子
「マンション評価ナビ」の企画・運営を手がける㈱風の代表取締役。
1979年リクルート入社。週刊住宅情報編集長、執行役員等を務める。日立キャピタル業務役員、日本住宅ローン取締役を経て、2005年、㈱風の代表取締役就任。一般財団法人 住まいづくりナビセンター理事を兼務。
その他、国土交通省 社会資本整備審議会建築分科会委員、東京都住宅政策審議会委員などの公職を歴任。著書に『マンション選びは「立地」がすべて』『お片付けは「家ロジ」で。』がある

2015/12/09 | キーワド: | 記事: