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空き家対策は「予防」が一番【大久保恭子の親の家の有効活用指南】

これからお盆にかけて、親孝行のため実家に帰る計画をお持ちの方々は多いのではないでしょうか。そこで、今回は、親がご健在という方向けの空き家対策です。

予防の第一歩は親の意向を知ること

健在なら空き家対策は必要ないのでは?という声が聞こえてきそうですね。実は、親の家を空き家にしないための、最も有効な手段は「予防」にあるのです。

予防の第一歩は、これからの暮らしと家について、親の意向を知ることです。

夕食後の団らんの際に、この先の親の暮らしかたや家について話題を投げかけてみてはいかがでしょうか。

もっと便利なところにあるマンションへ住み替えたい、ひとり暮らしが不安だから介護サービス付きの高齢者向けの住宅や施設へ移りたいなど、親のこれからの暮らしや住まいについて話合ってみることをお勧めします。

また、子としても将来実家に移り住む、住まないなどの意向を親に率直に伝えてみましょう。

親の意向に即して家をどうするか?の方針をたてる

親と子それぞれの意向が分かれば、それに沿って親の家をどうするか?という方針が見えてきます。

子がゆくゆく移り住むのであれば、事はすんなり治まります。でも、子が住まないのであれば、売却してその代金を住み替えや入所費用にあてる、多少手を加えて人に貸す。

地元のコミュニティの場として活用してもらう等々。また、どちらにしても、たくさんの荷物の片付は必要。というように、この先、家をどうするか?という方針を親子で確認することができれば、具体的な「予防策」が自ずと分かってくるものです。

自治体や不動産会社への相談で予防策が見えてくる

便利なところへの住み替えと同時に実家の売却、賃貸をするのであれば不動産会社へ相談してみます。高齢者向けの施設への入所であれば、まず自治体へ相談してみましょう。

多くの自治体では高齢者のための住宅・施設について、基本的な情報を提供してくれます。

たとえば、神奈川県の例はこちらをご覧ください。

http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f6982/

また、品川区の八潮地区では「住み替え相談センター」を設置しています。

「住み替え相談センター」では、住み替えに関する『一般相談』のほか、専門家による住宅に関する『専門相談』を予約制で実施しています。また、高齢期の住まいに関する知識や実例の紹介、後見人制度や、マイホーム借り上げ制度の紹介などを行なう『住み替え相談セミナー』を年3回実施しています。
高齢者に対しては、品川成年後見センター、在宅介護支援センターとも連携し、住み替えの負担を軽減しながら、大井林町高齢者住宅(平成24年度入居開始予定)等、区内を中心に、ニーズに合った情報を提供し、早めの住み替えに向けて意識啓発を行っていくそうです。

http://www.fudousan.or.jp/akiya/

既に400以上の自治体が空き家条例を制定し、対策に乗り出しています。

この夏の帰省の折に、実家が属する自治体へ相談がてら足を運んでみてはいかがでしょうか。自分の実家にふさわしい予防策の糸口をつかむことができるはずです。

 

親の家の空き家対策について、もっと詳しくお知りになりたい方は、こちらの本をぜひ!

『どうする? 親の家の空き家問題』著 大久保恭子

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_DSC7779大久保恭子
「マンション評価ナビ」の企画・運営を手がける㈱風の代表取締役。
1979年リクルート入社。週刊住宅情報編集長、執行役員等を務める。日立キャピタル業務役員、日本住宅ローン取締役を経て、2005年、㈱風の代表取締役就任。一般財団法人 住まいづくりナビセンター理事を兼務。
その他、国土交通省 社会資本整備審議会建築分科会委員、東京都住宅政策審議会委員などの公職を歴任。著書に『マンション選びは「立地」がすべて』『お片付けは「家ロジ」で。』がある。