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相続財産になるのは、どんなもの?【主婦弁・澤田有紀の親家片法律コーナー】

現金、不動産、預貯金、株式、債券、自動車などが相続財産に。ただし、遺産分割前には自分の相続分でも勝手に処分できません

遺産分割協議をするには、相続財産をもれなく調べる必要があります。相続財産となるのは、現金、不動産、預貯金、株式、国債などの債券、ゴルフ会員権、自動車、貴金属など。ほかに高価な美術骨董品などもあれば含まれます。

相続財産は遺産分割協議が終わるまでは、相続人全員の共有財産とみなされるので、勝手に処分することはできず、ほかの相続人に自分の相続分のお金を前払いしてもらうような請求もできません。

夫婦で築いた財産であっても、配偶者が亡くなれば、配偶者名義の不動産や預貯金はすべて相続財産になります。預金口座がすべて夫の名義の場合、夫が亡くなったことが金融機関にわかると、すべての口座が凍結され、葬儀費用も下ろせなくなります。日頃から自分名義の口座にお金を確保しておきましょう。
なお、自分の相続分は遺産分割前に処分できるものもあり、不動産については法定相続の相続登記をして、自分の持ち分を譲渡したり、抵当権を設定したりすることもできます。銀行預金は、法律的には自分の法定相続分を引き出せると解釈されていますが、実際に銀行で手続きをするに
は、相続人全員の承諾書が必要です。

死亡保険金は受取人固有の財産で、相続財産ではありません。死亡退職金は会社の支給規定で受取人が指定されている場合が多く、その場合は受取人固有の財産となります。

相続財産はこんなものが該当

①現金
②預貯金
③不動産(土地、家屋)
④株式
⑤債券(国債、公債、社債など)
⑥未回収の貸金など
⑦自動車
⑧貴金属
⑨ゴルフ会員権
⑩借地権、借家権
※保険(生命保険、損害保険、自動車保険など)は、死亡保険金の受取人が指定されているものは受取人固有の財産で、相続財産にはなりません。

 

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澤田先生の法律事務所 弁護士法人みお綜合法律事務所 http://www.miolaw.jp/

sawada澤田有紀 
弁護士。弁護士法人みお綜合法律事務所代表。奈良県生まれ。1985年大阪大学文学部英文科卒業後、商社勤務、エレクトーン講師を経て専業主婦に。阪神淡路大震災をきっかけに、「何か人の役に立つことがしたい」と一念発起。弁護士を目指す。1回で司法試験に合格し、2000年に弁護士の道へ。専業主婦から弁護士になった「主婦弁」として各メディで活躍中。主な著書に『人生を変える!3分割勉強法』(祥伝社)、『カード&住宅ローン危機』、『相続でもめないための遺言書』『どうする?親の相続』(ともに主婦の友社)など。

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