専門家に聞く

編集長・古戸郷子からのメッセージ~好きなものがわかると、視界がぐっと開けます~

 

好きなものまで無理して処分しなくてもいい 

何度もここでお話しているように、還暦が近くなって、ようやく自分が好きなものとか、したい暮らしがだいぶ見えてきた私です。

とっくに「自分の好きなもの」に出合って、好きな暮らしを満喫している方もいらっしゃるでしょうが、「これ好き!」とインスピレーションのようにひらめいた運命の出合い、大人になってから経験していますか?

 

親家片を経験すると、「子どもに迷惑をかけたくないから、自分の荷物を整理しなくちゃ」と言われる方がとても多いです。「子どものために、大事なものまで泣く泣く処分したりしないでいいんですよ」とお話している私自身もそう思います。

でもだからといって、どんどん部屋がすっきりしていっているかというと、好きなものも増えています。でも、あまり好きでないもの、嫌いなものは、若いときのようには、家に入ってきていないなと思います。

そうなると、あまり好きでないものと過ごす時間はどんどん減っていき、ある時期はお世話になったけれど、もうそろそろ手放しても許されるかなと思ったりしています。やっと、少しずつ自分の家の片づけもできるかなと思い始めたところです。

 

のんびり、自分を見つめなおしながらの片づけ

体が元気なうちに、時間に余裕があるうちに、できれば50代のうちに自分の家の片づけをしておけば、そのぶん60代はゆったり、思う存分やりたいことをして過ごせるかもしれません。リフォームをするという方も大勢います。

でもそれも親家片と同じで、焦らず、一気に済ませようとは思わないほうが、自分自身を見つめ直すことになったり、「あれを捨ててしまった」という後悔もしないんじゃないかなと思うのです。「捨てられない悩み」は時間がたてば解消できるとよく言われます。

 

確かに「●年使わなかったら、着なかったら」処分しましょう、それも処分の基準ではあるのですが、たとえば、子育てが一段落したからすぐに、退職したから一気に……、ではなく、少し、ゆっくり自分が好きなものってなんだろうなあ、と自分の家も、周りのものもゆっくり見渡せる余裕を持ったところで、自分のことが少し見えてくるんじゃないのかなあ。焦らなくてもいいんじゃないかなあと思います。

「その年になってみないとわからないことがある」。年々、その思いが強くなります。

10年近く前に経験した「親家片」では何も見えていなかったけれど、いまは少しは見えるようになってきた気がします(相当時間がかかってますが)。「好きなもの」が見えてきて、自分自身のことも周りのことも視界がぐっと開けた気も(私だけかもしれませんが)。

親家片がこれからの方も、真っ最中の方も、「私、こんなもの、持ってたんだ。これがすごくほしかったんだよね」とか「どうしてこんなの、買っちゃったんだろう?」なんて思い出に浸りながら、「自分の片づけ」ができると「親家片」もぐっとラクに楽しくなるような気がします。


2015/07/08 | キーワド: , , | 記事: