専門家に聞く

相続税が大幅に改正! 相続問題は人ごとではない【税理士アドバイス その2】

 

一定額を超える資産の相続には「相続税」という税金が課されます。突然の不動産相続などで、相続税の納税金が用意できない場合、それを分割して支払う「延納」や、不動産などの一部を税金として納める「物納」という選択肢をとることになります。

そして親の財産や負債をいっさい引き継がないのが「相続放棄」。財産を超える負債がある場合以外でも、相続放棄を選ぶことがあります。

急な相続では「延納」や「物納」が有効。
場合によっては「相続放棄」も視野に

「ある未上場大企業の経営者からのご相談が、まさにこのケースでした。その会社は業績好調で毎年、億単位の利益を出す一方、お父さまが債務保証する数十億円の銀行借入金がありました。会社の業績は好調で、借入金も事業内容を考えると適正な額。しかし会社経営は、一寸先は闇。万が一にも借入金の返済がショートすれば、数十億円の借金がお子さまの肩にのしかかることになります」

最終的に出した答えは、「相続放棄して会社の株を手放す一方、役員退職金の規定を改定し、お父さまの働きに見合った退職金を受け取る」というものでした。

親の資金を活かしながら相続税対策を

2015年からの基礎控除の引き下げにより、相続税の課税対象者は大きく広がっています。配偶者と子どもを合わせて3名の法定相続人がいる場合の基礎控除は、8000万円から4800万円に引き下げられました。

72_zu

たとえば、都市部に自宅を持つ方の場合、金融資産などと合わせると簡単に超えてしまう金額。相続額合計が6000万円の場合、100万円以上の相続税が課されることになります。

「その対策として、もっともわかりやすいものは、生きているうちに親が子や孫に資産を贈与する『生前贈与』による節税です。また納税資金が心配という場合、私は『親の資産を活かし、子に金のなる木を植えさせなさい』と提案しています」

親の持つ土地を借り、子がアパート経営を行うことはその一例。親子の関係であれば、地代や権利金を支払わないことは別に珍しいことではありません。この場合、子が家賃をすべて自分の収入にしたとしてもとくに問題はなく、親からの贈与と見なされる心配もないのです。

「しかし税制度も含め、今後の社会の変化は誰にもわかりません。節税だけでなく、どうすれば自分たちが幸せになれるかという視点で考えることが大切です」

 

税理士法人 麻布パートナーズ 総括代表 小見山満さん

税理士法人 麻布パートナーズ
〒106-0032 東京都港区六本木3-6-9 K2ビル
TEL:03-6697-7000
URL:http://www.komiyama-cpa.com
お問い合わせはこちら info@komiyama-cpa.com

2015/05/19 | キーワド: , , , , , | 記事: