専門家に聞く

編集長・古戸郷子からのメッセージ~シリーズが誕生から3年目。少しずつ視界は開け、明日へ前進~

 

数年前からは想像できないほど、
取り巻く状況が変わった親家片

 

ゴールデンウィークが始まった今週、日本中に夏のような日差しが降り注いでいます。さわやかな風を感じながらのそぞろ歩きもドライブも気持ちがよさそうです。

でも、生活に何かと変化の多い春先は、知らず知らずのうちに疲れがたまりがち。少しゆっくりのんびりする時間がとれたら、これから親家片のハイシーズンも、なんとか元気に進めるのではないかと思います。

 

ところで、たくさんの方にお読みいただいている親家片シリーズの単行本がこの世に出たのは、2年前の5月末のことでした。親が年をとったら、親の家を片づけるということが子どもにかかってくる、ということが、世の中には全くと言っていいほど知られておらず、その事態に遭遇した人たちは、ただ粛々とその「任務」を全うし走り抜けていた時代が長かったのです。

シリーズ第1弾には、「自分が親家片をやる前にこの本を読んでいたらどんなによかったか。たいへんなのは私だけじゃないと思えたのに……」という感想も多数寄せられていました。

 

あれから2年が過ぎようとしているいまは、どうでしょう? 「親家片」の言葉もだいぶ世の中に浸透し、それを助けてくれる専門業者もプロのアドバイザーも増えてきました。親家片に関する本も、たくさん登場しています。まさにハードもソフトもあのころにくらべたら、格段に充実していると思います。もちろんまだまだ十分ではありませんが、情報収集を上手にして、ひとりで抱え込まずに上手にプロや家族や友人の手を借りて、進める時代が来ていると思います。いま親家片問題に遭遇しているあなたは、ちょっと大げさですが、確実によりためになる情報や手助けを利用できる幸せな時代を生きていると思います。

 

プロでも思いつかないアイデアを経験者は生み出し、今につながる

でも改めて思うのは、この親家片を前に進めてきたのは、「片づけ」など親家片に関するさまざまなジャンルの専門家たちだけではなく、そこに立ち向かった、それぞれの体験者の創意工夫だということです。それぞれの方が、どうしたらいいかを必死に考えた末に見つけたその人なりの方法が、不満や失敗や後悔も含めて道を開き、いまに続いていると感じます。体験談を伺うたびに、「どうしてそんなこと考えついたのですか?」と思わず質問してしまうことも多いのですが、たとえば、友人同士で親家片を手助けし合うなんてこと、専門家にはなかなか考えつかない知恵ではないでしょうか。

 

ただの片づけではない、世の中にひとつして同じものがない「親子関係」を映し出す親家片には、ひとつの正解があるというより、そこに携わるその人の中にこそ、その人に合ったいい方策があるのではないかと思うのです。

上手に情報を集めつつ、選択しつつ、自分がいいと思う方向に進めば、道は必ず少しずつ開ける。そう改めて実感する、親家片3年目です。


2015/05/01 | キーワド: , , | 記事: