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スッキリ生活アドバイザー宮城美智子の「片づけ上手は老い上手」 第37回~親家片が順調に進むための必須事項~ ~

事故防止、健康的な生活のために
片づけが必要なのだと理解を

現在親家片進行中の方も、これから始めようとしている方も、「親の家を片づけよう」と思った理由はなんでしょう。

「散らかっているのはよくない」「片づけないと、あとで子どもが困る」といった“一般常識”を振りかざしても、親の気持ちはなかなか片づけには向かいませんい、と宮城さんは言います。
「子どもからすれば、物が多すぎる! と思う家でも、親にとっては住み慣れた空間。床に物が散らばっていても、手の届く範囲に使うものがあって、かえって便利なのだ、と主張する人もいます。片づけの必要性を感じていなければ、子どもからの忠告も余計なおせっかいにしか聞こえませんし、子どもに指図されるようになってしまったと情けなく思う人もいます。

でも、片づいていない家には危険がいっぱい。床やテーブルに物が積み上がっているような状態では、動線が確保できません。モノにつまずいて、家のなかで転んでしまう危険性もあるのです」

 

”汚いから”ではなく、病気やケガがなく過ごせるのが目的

実際、65歳以上の高齢者がケガをする事故は、実にその約3分の2が住宅内で起きているといわれています。衰弱や転倒による骨折は、脳卒中に次いで、高齢者が要介護となるきっかけの第2位。散らかった家は、骨折・寝たきりの温床といっても、あながち間違いではないのです。

「大きな地震がくれば、モノが雪崩落ちてきたり、下敷きになってしまうかもしれません。床にモノを置きっぱなしにしていると、ひとたび火がつけば、あっという間に燃え広がってしまいます。片づいていない家は、災害に弱い家、ともいえるのです。

こうした危険をなくすために片づける、というのは親家片の大きな理由のひとつであり、親自身も『片づけないといけない』と納得できるものだと思います。それに、モノが積み上がっている状態では、掃除もなかなか行き届かず、次第に家中がホコリっぽくなってしまいます。病気にならず、毎日を元気に暮らすことはすべての人に共通の願いのはず。これからの人生を健康的に気持ちよく暮らすための片づけなんだ、と理由をしっかり話してからスタートすると、『むやみにモノを捨てさせられる』と、親が悲観的になることも少なくなるのではないでしょうか」

 

(第38回へ続きます)

 

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宮城美智子さんプロフィール画像edited宮城美智子 みやぎ・みちこ スッキリ生活アドバイザー、収納コーディネーター

1947年滋賀県生まれ。50歳からアート引越センターに勤務し、主婦経験を生かしてアートエプロンサービス(家庭内の片づけをサポート)の担当部長となる。片づけや掃除の独自のノウハウを構築し60歳で独立。現在はハート引越センターの収納サポートレディ育成のほか、高齢者住宅の収納プランニング、講演活動、テレビ・雑誌などで活躍中。これまで1万人以上の片づけをサポート。特に高齢者の家にあふれるモノの整理をアドバイスし、多くの人から感謝されている。

宮城美智子オフィシャルサイト  http://theworks.co.jp/miyagi/
ハート引越センター http://www.hikkoshi8100.com/