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連載 パナホーム株式会社 リフォーム技術部 水口努さんが伝授!「親家片世代リフォームのツボ」第3回 高齢者配慮には「防犯」も不可欠 

 

「これからどんな暮らしをしたいのか」。納得のいくリフォームを実現するためには、理想のライフスタイルを思い描くことがとても大切。そんなひとりひとりの「思い」をカタチにしてきた水口さん。提案するリフォームプランには、プロだから知っている快適な生活のためのポイントが散りばめられています。親家片世代のリフォームで、見逃してはいけない個所とは!? 今回は「防犯」をテーマにしておうかがいしました。

 

バリアフリーより意識が低い!? 「防犯対策」

 

高齢者のひとり暮らしはもちろんだが、二世帯住宅で子世代と同居をしていても、親は日中家でひとり、といったケースも多く、同居しているから安全とも言い切れない。大がかりな防犯対策や大きな出費を伴うものではなくても、何かいい方法はないだろうか。

 

「防犯対策として取り入れやすいのが、タイマースイッチです。タイマースイッチは、長期間不在にする場合や、帰宅時間が遅いときなどに設定しておくと、自動的に決まった時間に照明がつくものです。しかし、タイマースイッチ自体は数多く販売されているので、窃盗犯もタイマースイッチの存在は認知しています。しかも窃盗に入る数日~数週間前から、ターゲットの家を何度も下見していることが多いので、明らかに毎日同じ時間に照明がついたり消えたりすると『タイマースイッチを使っているな』とわかってしまうのです」

 

そこで注目なのが、パナソニックから出ている「あけたらタイマ」。このタイマースイッチの特長は、たとえば夜の6時に照明がつき、同じく夜の11時に消灯という設定をした場合、毎日同じ時間に点灯・消灯するのではなく、設定時刻の前後30分、毎日ランダムについたり消えたりする点。

ランダムにオン・オフすることで、「もしかしたら家に人がいるのかも」と思わせることができるのだ。

 

二世帯住宅の場合、親世帯は1階に、子世帯は2、3階に住んでいることが多く、生活そのものがお互い独立しているケースは少なくない。子世帯は共働きで帰宅時間が遅く、高齢の親が夜遅くまでひとりでいる場合や、子世帯が旅行などで数日不在にする場合なども、防犯対策として活用できるかもしれない。

 

「その気にさせない」対策だけでもとっておくと安心

「防犯に関してはいくつかポイントがあります。まずはその気にさせないこと。タイマースイッチもそうですが、その気にさせないためには、『防犯意識が高い』ことをアピールするのが大切です。いろいろと方法はありますが、ほかにセンサーカメラもそこまで費用がかからずに取り入れられます」

 

玄関先や車庫のあたりに設置しているケースが多い、いわゆる「防犯カメラ」は、実際に録画できるものがおすすめだが、たとえダミーでも、その存在だけで効果を発揮する。ちなみにパナソニックのセンサーカメラ(録画ができるもの)を設置した場合、ブルーレイ/DVDレコーダー「ディーガ」があれば録画データをストックできたり、テレビ「ビエラ」とつなげば画面上で確認できるなど、使い道は幅広い。

 

「さらに『あきらめさせる』ことも大切です。対策として有効なのは、玄関ドアの2重ロックです。だいたい窃盗犯は、ドアを開けるのに5分以上かかるとあきらめるといいます。2つめのカギは電子ロックにしておくなど、開けようとしたときに時間がかかるほど、効果があります。

リフォームの仕事をしていて感じるのは、防犯意識が高い方は少なく、ほとんどの方が意識していないということ。意識していない方はたいてい、『これまでに何も起こらなかった方』なのですが、実はそこが一番危ないのです。高齢者の方が子世代と同居されたとしても、ひとりで家にいる時間が長い場合は、防犯設定をしっかりしていただきたいと思っています」

 

次回は高齢者の事故が多い「お風呂」についてうかがう。

 

(第4回へ続きます)

取材・文/長澤幸代

 

パナホーム水口さまプロフィールナホーム株式会社 リフォーム技術部 チーフマネージャー 水口努さん

1988年松下電工株式会社(現:パナソニック)入社。
キッチン・バスなど住宅設備機器のデザインを担当。2004年より中国でパナソニックの内装業を立ち上げ、素敵な空間づくりで中国人の心をつかむ。2013年4月よりパナホーム株式会社においてリフォーム部門の設計を担当。 
パナホーム株式会社 http://www.panahome.jp/

 



2015/05/06 | キーワド: , , , | 記事: