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連載 パナホーム株式会社 リフォーム技術部 水口努さんが伝授!「親家片世代リフォームのツボ」第2回 「夜中のトイレ」は工夫次第で安全・快適に 

高齢の親との同居やシニアライフに向けてのリフォームを行うとき、ぜひとも意識してほしい「高齢者配慮」。前回は、コンセントとスイッチの位置の重要性についてお話をうかがいました。

高齢者配慮と聞いて思い浮かぶのは、「バリアフリー」や「ヒートショック」防止対策などですが、スイッチやコンセント同様、小さなことのように思えて、実は暮らしやすさをサポートする大きな役割を果たすものがあります。今回は「夜中のトイレ」にまつわる高齢者配慮についてです。

 

明るさで目が覚めてしまう……。
そんな生活上のストレスを解消

 

「夜中に目が覚めてトイレへ行ったときって、トイレの照明がものすごく明るく感じますよね。照明をつけたとたんパッと明るくなると、いつも以上にまぶしく感じるのではないでしょうか。若い世代でもそう感じるので、ご高齢となるとなおさらです。とくにご高齢の方の場合、明るさで覚醒してしまって朝まで眠れなくなることも少なくないと聞きます」

 

そんな生活上のストレスを軽減するのが、パナソニックから販売されている「[ほんのり点灯]かってにスイッチ」だ。

 

「通常の明るさを100%とすると、自分で設定した時間だけ約20%の明るさで照明がつくスイッチです。たとえば、就寝時間の夜10時から起床時間の翌朝6時まで、という設定をすると、その間は明るさを軽減して、ほんのりと点灯します。約20%の明るさをたとえるなら、豆電球くらいと考えてください。実際の豆電球とは違いますが、イメージとしてはそれくらいです。『それでは暗いんじゃないか』と思うかもしれませんが、寝室の暗さで目が慣れているので、約20%の明るさでもじゅうぶんです」

 

スイッチの表面カバーを開けると、ほんのり点灯継続時間調整つまみがあり、設定はいたって簡単。ほんのり点灯継続時間は4・5・6・7・8時間のいずれかを選べ、ライフスタイルに合わせることができる。トイレに入るとセンサーが人を検知して照明がつき、人がいなくなると自動で消えるので、薄暗い中でスイッチを探すこともない。

 

換気扇が作動しているか否かでも、体感温度には変化が

「一戸建てには『[ほんのり点灯]かってにスイッチ』に換気扇連動型のものもあります。ほんのり点灯の機能に、照明がつくと同時に換気扇が作動し始める仕組みです。換気扇は入室時オン・退出後オンを切り替えられるので、夏は入室時オンにして涼しく、気温の低い冬は退出後オンにすると、寒さを軽減できます。真冬は換気扇がついているだけでも肌寒く感じますから、そういったところからもヒートショックを防止できます」

 

また、トイレに行くまでの経路である廊下や寝室に取り付けられる、『勝手にナイトライト』といったコンセントにセンサー照明がついているものもある。人の動きを感知して、ナイトライトが自動で点灯・消灯するもので、ほんのりとした明るさで足元を照らしてくれる。階段はもちろんだが、廊下にちょっとした段差がある、寝室の出口付近に家具がある場合など、転倒につながる可能性があるエリアの歩行をサポートしてくれる。

 

リフォームプランを考える段階では、間取りなどに意識が向きがちだが、こうした小さな工夫が、新生活での「予想外のストレス」を回避することに繋がるのかもしれない。

 

(第3回へ続きます)

取材・文/長澤幸代

パナホーム水口さまプロフィールナホーム株式会社 リフォーム技術部 チーフマネージャー 水口努さん

1988年松下電工株式会社(現:パナソニック)入社。
キッチン・バスなど住宅設備機器のデザインを担当。2004年より中国でパナソニックの内装業を立ち上げ、素敵な空間づくりで中国人の心をつかむ。2013年4月よりパナホーム株式会社においてリフォーム部門の設計を担当。 
パナホーム株式会社 http://www.panahome.jp/