専門家に聞く

「行政書士」に聞く!「車や農地の相続の落とし穴」 第1回~相続に関する書類作成は予想以上に複雑~

「相続しなければならないのに、何からすればいいのかわからない」「必要な書類とその作り方がわからない」という声をよく耳にします。親の財産を相続するときに、行政書士がサポートできる業務範囲はきわめて広く、全体のコーディネートも得意とするところ。親の財産の相続に関して行政書士の専門性の高い分野について、うかがいました。

 

突然相続が発生、何をすればいいの?
そんなときは、行政書士に連絡を

 

急に親が他界してしまうと、すぐに葬儀の準備が始まり、気持ちの整理がつかないまま、瞬く間に時間は過ぎていきます。やるべきことがありすぎて、何を優先すればいいのかわからないことも。
「親が亡くなったときから、相続は発生します。まずやるべきことは、相続人の特定と相続人の相続関係説明図の作成です」

 

両親が亡くなり、たとえ子どもは自分ひとりだと思っていても、親の戸籍を調べ、相続人を特定する必要がありそうです。なぜなら父親が前妻との子や認知した子などを、家族に伝えていないケースなどがまれにあるからです。この相続人の特定は、行政書士はもちろん、弁護士や司法書士にも調査を依頼できますが、いずれにしても「相続」を得意としている専門家に依頼したほうが、早くて正確に調査できると行政書士菊田民治事務所の菊田民治さんが教えてくれました。

 

「相続人が少ない場合は個人でもできると思いますが、調べるうちに、相続人の知らない事実が発覚したり、数が多くなると手間と時間がかかります。ですから専門家の力が助けとなります」

 

相談者の知らない法定相続人がいるケースなどもありますが、ほかにも、土地の名義が父親に変更されていないケースでは、すでに亡くなっている祖父や曾祖父など、登記名義人の戸籍が必要になります。そのため場合によっては、古い手書きの戸籍表記を判読することもあります。

 

また、災害で消失している場合などは、特別な対応が必要です。そのため「相続」の分野を得意とする専門家にまかせたほうが、スムーズに相続人を特定できるのです。

 

相続のための遺産目録と、遺産分割のための協議書

相続人を特定すると同時に、相続する遺産に何があるのかを確定させなければなりません。遺産目録は、相続税の金額確定にも必要ですし、相続人が複数いる場合には分割を検討するためにも必要です。

 

相続税の支払いには期限があり、税務署が納得できる正当な理由がない限り、期限を過ぎると延滞税が発生します。

「遺産目録の作成は、手慣れていても数日は必要です。初めての場合は、簡単ではありません。さらにこのあとの遺産分割協議書のことまで考えると専門家のサポートをおすすめします」

 

相続は、さまざまな問題があり、複雑なケースが多く、そのため相談者からの依頼内容に応じて行政書士や弁護士、司法書士などが連携して携わるのが一般的。入り口となる相続関係説明図、遺産目録、遺産分割協議書などの書類作成は行政書士の得意とするところ。

 

また、依頼された相続事案を俯瞰し、どの分野の専門家が必要なのか情報を整理し、コーディネートするのも行政書士は得意としています。相続が発生し、何から始めていいかわからない場合、まずは、行政書士に相談するのも方法です。きっと、全国にいる約4万5000人以上の行政書士がサポートしてくれるはずです。

 

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(第2回へ続きます)

日本行政書士会連合会 http://www.gyosei.or.jp/