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身近な暮らしの中の法律家「司法書士」によく耳にするあの法律問題を直撃! 第3回 成年後見制度について教えて! 

 

聞いたことはあるけれど、具体的にはよく知らない、親家片とは切り離せない法律問題。日本司法書士会連合会 常任理事峯田文雄さん、広報委員堀江和浩さんに、今回は「成年後見制度」についておうかがいしました。

誰がなれる? どんな場面で必要なの?
「成年後見制度」

遺言や相続にまつわることでぜひ知っておきたいのが、「成年後見制度」。
成年後見制度は、親が認知症や脳梗塞になってしまった場合など、意識がはっきりしない、十分な判断能力がないときのための制度で、親の財産を後見人が代理人として守るというもの。裁判所で選任された後見人は、財産の管理や各種契約、本人の生活の支援などを行います。
「成年後見制度には、『任意後見制度』と『法定後見制度』の2つがあります。任意後見制度は、今は元気だけれど、もし認知症などになって判断力がなくなったときのために、あらかじめ後見人を自分で決めておくものです。ただの口約束ではダメで、任意後見の契約や、後見人が必要になった場合は任意後見監督人(任意後見人を監督する人)の選任を家庭裁判所に申し立てるなどのステップがあります」

 

法定後見制度は、被後見人の状態によって3つに分けられる

一方、本人の判断能力がすでに衰えてしまった場合に利用するのが法定後見制度。
「これは認知症や障害の状態により『後見』『保佐』『補助』の3つに分けられます。おおまかにいえば、後見相当は、自分の財産を管理することがまったくできない場合、保佐相当は財産を管理するのに人の助けが必要な場合、補助相当は、財産を管理するのに人の助けが必要なときがある場合、と考えてください。この3つのいずれにあたるかは、専用の診断書があり、それに基づい
て医師が判断します」

 

基本的に後見人は、被後見人に対してひとりで、家族や友人、弁護士や司法書士が選任されることが多いといいます。任意後見人の場合は本人が決められますが、法定後見人の場合はどうなるのでしょう。後見人をめぐり、親族間での争いは起きないのでしょうか。

「成年後見制度は、本人の財産を守る制度なので、財産を自由にできる、相続できるというものではありません。しかし、きょうだい間で仲が悪いと『○○にはまかせたくない』など争いごとが生じる場合もあります。そのときは司法書士が後見人になって財産管理をすることもありますし、親族が遠方に住んでいて物理的に財産の管理が難しい場合も、司法書士が後見人になることがあります」

日本司法書士会連合会
http://www.shiho-shoshi.or.jp/

 

(第4回へ続きます)

 


2015/04/14 | キーワド: , , , | 記事: