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身近な暮らしの中の法律家「司法書士」によく耳にするあの法律問題を直撃! 第2回 相続登記をしないままでいると?

相続というと「難しい法律があるのでは?」と尻込みしそうになりますが、ある程度の知識を備えておいたほうが、いざというとき冷静に対処できるもの。実家の相続と切り離せない「相続登記」について、前回に続きお話してもらいました。

「登記」は不動産売却にも大きな影響が。
あと回しにしないのがトラブル回避のコツ

 

相続登記をしないまま時間がたつと、思わぬトラブルが起こることもあります。たとえば相続登記をせず、何年もたってから申請しようとした場合、もしもその間に相続人の誰かがなくなっていたら、相続人のメンバーも変わり、そのとき新しく相続人になった人が異論を唱えれば、遺産分割協議は振り出しに戻ってしまいます。

さらに変更登記をしないままでいるとその不動産を売却することもできません。売却するには名義を変更する必要があるので、余計な手間も時間もかかります。

代々受け継がれてきた土地を売却しようとしたら、名義は親ではなく、祖父、曾祖父だったなんていうことも。こういった思わぬ落とし穴が待っているので気をつけたいところです。
財産関係や権利関係など、相続についてわからないことがあれば、司法書士に相談するのもひとつの手です。「何から始めればいいのかわからない」という人は、司法書士に「交通整理」をしてもらうことで、今は何をすべきかが見えてくる場合もあります。
ちなみに、相続は不動産や預貯金などだけではなく、親が抱えていた負債など「マイナスになるもの」も対象に。相続放棄の期限は「相続開始を知ってから3カ月以内」とされていて、手続きをしないと法的には「相続放棄」ができなくなるので注意を。この相続放棄手続きも、司法書士に依頼できます。

 

書けばいいというものではない「遺言書」。専門家のサポートがあると心強い

相続は親が亡くなってからの話ですが、相続に大きく関わるのが「遺言書」です。
遺産相続は、遺言による相続、相続人全員による遺産分割協議による相続、民法による法定相続な
どがありますが、「遺言による相続は法定相続に優先する」という原則があり、遺言書の存在は大きいのです。
ただし、遺言書であれば何でもいいわけではなく、法的な力を持つ遺言書は、さまざまな作成方式が民法で定められています。この「遺言書の作成アドバイス」も司法書士の業務のひとつで、きょうだい間などの「相続トラブル」が絶えない時代背景もあり、最近は遺言書を残す人が増えているそう。

「遺言書と言っても、自筆で作成する自筆証書遺言、公正証書にして、公証人に作成してもらう公正証書遺言などがあります。手間や費用などを含め、それぞれにメリットとデメリットがありますので、相談していただければその方にいちばん合ったものがわかります」

 

日本司法書士会連合会
http://www.shiho-shoshi.or.jp/

 

(第3回へ続きます)


2015/04/13 | キーワド: , , , , | 記事: