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遺品整理のプロ 吉田太一の「親家片のススメ」 第31回 ~親戚からの「待った!」で長期間放置のままのケースは多数

早々に片づけたいが、親戚からストップが!

「遺品の整理をしようと思ったら、親の兄弟から“待った”がかかってできなくなりました」

「叔父がいうのもわかるのですが、今のうちに片づけをしておかないと私も仕事が忙しくて、次はいつできるかわからないのです。どうしたらいいでしょうか?」

 

こういったご相談は頻繁にあります。

 

「お金は出さないが、口だけはさむ親族」によって、遺品整理を進められないという方が多いのです。

 

私どもは、「いや、すぐに片づけましょう」などといえる立場ではないので、「もう一度しっかりとご相談されてからお電話ください」としか答えられません。

親戚である叔父さんや叔母さんがいいたいのは、「亡くなってすぐに片づけるなど、故人に対して少し冷たいのではないか」ということで、それも一理あるのですが、子どもさんにしてみればいつか区切をつけなければいけないのも事実です。

 

多忙な方や、海外に住んでいらっしゃる方たちにしてみれば、すぐにでも片づけたいと思っているのですから、叔父や叔母からの“待った”は頭の痛い話です。

 

では、何日くらいそのままにしておけば納得してもらえるのでしょうか?

叔父さんや叔母さんに「何日くらいそのままにしておけばいいと考えているのか」とはっきりと聞いてみるのが一番いいのでしょうけれど、1年なんていわれても困りますよね。

 

もちろん、遺品整理に一番適している時期など決まりはありませんが、いつかは必ず片づけないといけない日はやってくるのです。

 

片づけたい家が賃貸であれば「賃貸なので、家賃がかかります」といえば叔父さんや叔母さんも口はださないはずです。空き家の家賃を1年間も負担してくれる親戚など、もちろんいません。

ところが親の家が持ち家となるとそうはいきません。兄弟を亡くした叔父や叔母に対して、早々に片づけるという説得力のある説明ができるご遺族は少ないのです。

結果的に、「親族にストップをかけられたので、とりあえず1年間はそのままにしておこうと思います」とおっしゃる方が多いのが現実です。

 

吉田太一(よしだ たいち)
1964年生まれ。大阪府出身。日本初の遺品整理専門会社「キーパーズ有限会社」代表取締役。独居老人の増加に伴い身内の遺品の整理で困っている人が多いことに着目し、「天国へのお引越し®」をキャッチフレーズとした同社を設立。年間1500件に及ぶ遺品整理サービスを提供するほか、年間50回以上の講演活動、メディア取材で全国を飛び回る日々。まさに「親家片」のエキスパート。著書は『遺品整理屋は見た!』『孤立死 あなたは大丈夫ですか?』(以上扶桑社)、『私の遺品お願いします。』(幻冬舎)ほか多数。さだまさし原作の映画『アントキノイノチ』のモデルとしても知られる。
キーパーズホームページ http://www.keepers.jp/

2015/03/22 | キーワド: , , | 記事: