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遺品整理のプロ 吉田太一の「親家片のススメ」 第30回 ~自分たちで遺品整理をするときの注意点~

庭の樹木の手入れ、手紙の宛名など、
個人情報の管理に関しては見落としがち

①近所とのトラブル

室内の遺品整理をすませても、自己所有の一戸建ての場合、自宅の周囲に生えている樹木の伐採や雑草の草刈りなども考えておかないといけません。

 

広い庭がない場合も、植木はどんどん枝葉を伸ばしていきます。気がつかない間に塀を越えて隣の敷地へ侵入し、トラブルとなることはよくあるのです。

また、庭に生えている雑草が育ちすぎると、蚊や毛虫など害虫の巣窟となってしまいます。特に夏場はご近所から厳しいクレームが寄せられる場合もあります。故人がご近所と付き合いの薄かった場合などは特にトラブルになりやすいので注意してください。

 

②個人情報の漏えい

故人や親戚の名前が入った手紙・書類などを処理するときは気をつけましょう。シュレッダーを使えればベストですが、現実には難しいのでできるだけ油性ペンで上塗りをするか、破るなどして捨てるようにします。

 

故人の免許証、保険証、パスポートなどは、見せるだけで悪用できるケースがあるので、特に注意して処分しましょう。

 

③作業中の怪我

怪我をしないよう、裸足や靴下のままでの作業は避けてください。

古い住宅の場合、床の木材がそげて足に刺さることもありますし、ガラスの破片で怪我をする可能性もあります。古い一軒家の場合は、床が抜け落ちることもよくあります。ヘルメットまでとはいいませんが、厚手のスリッパや軍手などを事前に用意するようにしてください。

住宅は人が生活していないと湿気を含まないため、木材がどんどん乾燥していきます。乾燥による割れで家屋の損傷が生じたり、虫に食われたりということも多いものです。身内ならまだしも、好意で手伝ってくれる友達に怪我でもさせたら大変ですので慎重に。

 

吉田太一(よしだ たいち)
1964年生まれ。大阪府出身。日本初の遺品整理専門会社「キーパーズ有限会社」代表取締役。独居老人の増加に伴い身内の遺品の整理で困っている人が多いことに着目し、「天国へのお引越し®」をキャッチフレーズとした同社を設立。年間1500件に及ぶ遺品整理サービスを提供するほか、年間50回以上の講演活動、メディア取材で全国を飛び回る日々。まさに「親家片」のエキスパート。著書は『遺品整理屋は見た!』『孤立死 あなたは大丈夫ですか?』(以上扶桑社)、『私の遺品お願いします。』(幻冬舎)ほか多数。さだまさし原作の映画『アントキノイノチ』のモデルとしても知られる。
キーパーズホームページ http://www.keepers.jp/

2015/03/21 | キーワド: , , , , | 記事: