専門家に聞く

スッキリ生活アドバイザー宮城美智子の「片づけ上手は老い上手」 第30回 ~ハッピーな老後のためのマイ片づけ 片づけ嫌いな夫が変わったきっかけ 後編~

「このままではいけない」
意を決して夫のお酒の瓶を整理することに
吉田純子さん・63歳

 

宮城さんのおかげで、自宅の片づけは少しずつ進みました。洋服が片づくと、次は押し入れの中のモノ、その次はキッチンと片づける範囲を広げたくなります。しかし、問題は片づけ嫌いの夫。絶対に反対すると思ったので、宮城さんには夫がいないときに来てもらい、片づけを頼んでいることは内緒でした。ところがあるとき、片づけでモノの置かれた場所が変わっているのに夫が気づいたのです。

 

「モノの置き場所を変えられると、いじわるをされているような気分になるんだ!」と激しく怒り、私は「ごめんなさい」と謝るしかありませんでした。

 

それでも、片づけをあきらめるわけにはいきません。あるとき、リビングを片づけることになり、サイドボードや本棚などに夫が適当に詰め込んでいる大量のお酒の瓶を、そのままにしておくわけにはいかなくなりました。「これは大変でしょう。お酒を一カ所にまとめたら、ご主人は何かおっしゃるかしら?」と宮城さん。叱られるかもしれないと答えると、「じゃあ、やめましょう」と言われ、思わず「いえ、やります」ときっぱり。やはり、このままではいけないと思ったのです。

 

「夫婦といえども、相手のモノを勝手に処分するのはタブー」と宮城さん。仲たがいの原因になるので、宮城さんは頼まれた方の持ち物以外は触らないことにしているそう。ただ、吉田さんのお宅のお酒の瓶の置き方は、あまりに乱暴でした。ご主人が大事にしているお酒なら、なおさらのこと、きれいに整頓したほうが、喜ばれるのではないかと宮城さんは思いました。
吉田さんも「やります」と決断されたので、お酒の定位置を一カ所に決めて、きれいに並べたのです。

 

帰宅した夫は、美しく並べられたお酒の瓶を見て、とても喜びました。私が片づけをするのは、夫の持ち物を邪魔に思っているからではない、むしろ大切に思っているからだ、と感じてくれたようです。

それからは、少しずつ古新聞や書類などを整理しても、文句を言わなくなりました。キッチンを片づけたら、なんと、「うちのガス台や流しも、ずいぶん古くなったな。新しいものに取り替えるか?」と言ってくれて、驚きました。

片づけをして、いやがる人など本当はいないのかもしれません。

 

今は、もっと早く宮城さんのような専門家にお願いすればよかったと思っています。これから、できれば家財道具は、最初に半分に減らし、次に4分の1に、さらに8分の1に減らして、最後は押し入れひとつ分になるといいなと考えています。

(第31回へ続きます)

 

宮城美智子さんのそのほかの記事はこちらをクリック

 

宮城美智子さんプロフィール画像edited宮城美智子 みやぎ・みちこ スッキリ生活アドバイザー、収納コーディネーター

1947年滋賀県生まれ。50歳からアート引越センターに勤務し、主婦経験を生かしてアートエプロンサービス(家庭内の片づけをサポート)の担当部長となる。片づけや掃除の独自のノウハウを構築し60歳で独立。現在はハート引越センターの収納サポートレディ育成のほか、高齢者住宅の収納プランニング、講演活動、テレビ・雑誌などで活躍中。これまで1万人以上の片づけをサポート。特に高齢者の家にあふれるモノの整理をアドバイスし、多くの人から感謝されている。

宮城美智子オフィシャルサイト  http://theworks.co.jp/miyagi/
ハート引越センター http://www.hikkoshi8100.com/