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遺品整理のプロ 吉田太一の「親家片のススメ」 第24回 ~遺品整理の前に確認しておきたい5つのこと~

形見分けや費用の相談は、
すべての相続人が集まれる日に

 

実際に遺品整理のお手伝いをするにあたって、事前に確認しておくべき注意点は次の5つです。

●賃貸の場合、契約内容を確認し解約の申し出を行う

申し出が遅れて月末を越えてしまうと、もう1カ月分の家賃が必要になります。

 

●事前に、すべての相続人に故人の部屋に集まってもらい、形見分けを行う

すべての相続人が同じ日に集まれるように設定しないと、あとでもめる可能性があります。

 

●ご近所に前もって事情を話しておく

いきなり親族が大勢集まると、すぐにうわさになる可能性があります。間違ったうわさが流れたり、余計な詮索をされないためにも事前の説明が大切です。

 

●いつ遺品を整理するかを決め、あとでもめないように費用負担を決める

相続人それぞれの出費に不公平がないようにし、納得してもらいます。

 

●必要な場合は、相続人以外の親族や故人の親友に遺品整理をする旨を伝える

故人との関わりの深い人が形見分けを希望することも多いので、漏れのないようにしてください。

 

遺品整理を業者に依頼する前に「気持ちの確認」と「状況の把握」

 

実際に親の遺品整理にかかる前に次の2つの事柄については最低限、確認しておいてください。

自分の気持ちの確認

□なぜ遺品整理業者に依頼しようと思うのか?

□故人だったら、どんなふうに遺品整理をしてほしいだろうか?

□故人との約束事(遺言)などで、忘れていることはないか?

□形見としてどんな物を引き取るのかをちゃんと考えたか?

□今、遺品を片づけて区切りをつけることに後悔はないか?

 

状況把握

□部屋の鍵は誰が持っているのか?

□部屋の賃貸契約書はどこにあるか?

□ご近所のあいさつに漏れはないか?

□相続人への連絡の漏れはないか?

□家賃や光熱費などの滞納はないか?

□借金や借り物はないか?

□保険証書、通帳や貴重品などで見つかっていないものはないか?

□賃貸の場合、家主や管理会社に遺品を整理する日を伝えてあるか?

 

身内やご近所、友人などにあとから「聞いていなかった」ととがめられたり、予想以上に整理作業が大変で音をあげてしまうといったトラブルやアクシデントを回避することができると思います。

 

 

吉田太一(よしだ たいち)
1964年生まれ。大阪府出身。日本初の遺品整理専門会社「キーパーズ有限会社」代表取締役。独居老人の増加に伴い身内の遺品の整理で困っている人が多いことに着目し、「天国へのお引越し®」をキャッチフレーズとした同社を設立。年間1500件に及ぶ遺品整理サービスを提供するほか、年間50回以上の講演活動、メディア取材で全国を飛び回る日々。まさに「親家片」のエキスパート。著書は『遺品整理屋は見た!』『孤立死 あなたは大丈夫ですか?』(以上扶桑社)、『私の遺品お願いします。』(幻冬舎)ほか多数。さだまさし原作の映画『アントキノイノチ』のモデルとしても知られる。
キーパーズホームページ http://www.keepers.jp/