専門家に聞く

スッキリ生活アドバイザー宮城美智子の「片づけ上手は老い上手」 第20回 ~高齢者住宅へは、どれくらいの荷物を持っていける?~

シニアにとっては便利な点が多い高齢者住宅。いったいどれくらいの荷物を持っていけるのでしょうか。

 

想像以上に小さい高齢者住宅の収納スペース。思いきってモノを減らさないと段ボール箱に囲まれて暮らすことに

 

高齢者住宅には、どんなモノをどれだけ持って入居できるのか。誰でも気になるところであり、「想像がつかない」という人も多いはずです。

 

自立型の高齢者住宅の広さは千差万別。東京都のある高齢者住宅の場合、18㎡から25㎡が単身者用の部屋の広さで、夫婦用が40㎡ほどでした。民間会社の経営する高級な高齢者住宅ならば、単身者用が40㎡くらい、夫婦用なら80㎡というところも。

 

基本的に収納スペースは広くありません。たとえ自立している人用の部屋でも、車イスで生活できるように設計されているため、廊下、洗面台や浴室まわりが広くとってあり、そのぶん収納スペースは少ないのが現実です。

 

単身者の場合なら、1m50㎝幅の収納スペースが1カ所、30㎡を超える部屋なら、これが2カ所あるのが平均。昔ながらの押し入れの大きさの収納は、まず望めません。そのため、客用布団や奥行きの深い衣装ケースも置けない場合がほとんど。

 

もし、20㎡のワンルームタイプの部屋に入るとします。その場合に、持っていける家財道具の量は約10㎥。この10㎥を具体的な荷物に置き換えると、整理簞笥1棹、シングルべッド、布団1組、70㎝角の食卓テーブル、イス1~2脚、小さな食器棚、テレビ、電子レンジ、2ドアの冷蔵庫、洗濯機、そして衣類や食器などの身の回りのものを詰めたみかん箱大の段ボール20箱分となります。

 

部屋が30㎡ならおさまる家財道具の量は約15㎥、40㎡なら18㎥、45㎡では20㎥と考えるといいようです。

 

家具を買い替えるなら入居してからでも遅くない

「家具や家電は持っていったほうがいいですか? それとも買い替えたほうがいい?」という質問もよく受けます。

 

家具は、あきらかに大きすぎるものでなければ、今使っているモノを持参します。そして、実際に暮らしてみて、何か問題があれば買い替えるのがベスト。というのも、新しいモノばかりをそろえて新生活をスタートするのは、魅力的ではありますが、それまでの生活との連続性がまったくなくなると「なんだか落ち着かない」「寂しい」と感じるものです。

また、引っ越し前に新しい家具を買って、新居に入れてみたら大きすぎたり内装にマッチしなかったり。こんなはずじゃなかったと後悔することも。

家電はコンパクトなものに買い替えてから、持っていったほうが楽です。ただし、最新の家電は、以前のものと操作方法が違うために、うまく使いこなせない心配も。

 

高齢者住宅のスタッフは、新しい入居者に何を持っていったらいいか質問されると、「使い慣れたモノをお持ちください」と答えるそうです。

今使っているモノを持っていくにしても、新たに買うにしても、それが新しい住まいで、自分の生活を快適にしてくれるかどうかが判断の基準になります。

 

(第21回へ続きます)

 

宮城美智子さんのそのほかの記事はこちらをクリック

 

宮城美智子さんプロフィール画像edited宮城美智子 みやぎ・みちこ スッキリ生活アドバイザー、収納コーディネーター

1947年滋賀県生まれ。50歳からアート引越センターに勤務し、主婦経験を生かしてアートエプロンサービス(家庭内の片づけをサポート)の担当部長となる。片づけや掃除の独自のノウハウを構築し60歳で独立。現在はハート引越センターの収納サポートレディ育成のほか、高齢者住宅の収納プランニング、講演活動、テレビ・雑誌などで活躍中。これまで1万人以上の片づけをサポート。特に高齢者の家にあふれるモノの整理をアドバイスし、多くの人から感謝されている。

宮城美智子オフィシャルサイト  http://theworks.co.jp/miyagi/
ハート引越センター http://www.hikkoshi8100.com/