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遺品整理のプロ 吉田太一の「親家片のススメ」 第3回 ~遺品整理会社が廃棄物処理会社と違う〝ワケ〟~

ただ捨てるのではなく、気持ちよく故人とお別れをするためのサービスを提供

 

遺品整理会社は、ご遺族が故人と最後のお別れをする場のお手伝いをする会社であり、プロとしてその場をコーディネートするのが仕事です。

 

ですので、遺品整理会社に依頼するご遺族は、自分でやるのが面倒くさいからお金で解決しようということで依頼されるわけではないのです。

 

故人の最後を、よりよい形で送ってあげたいが時間的にも精神的にもゆとりがないという遺族のために存在しているのが遺品整理会社なのです。

 

逆に、事情によって故人に対してそのような気持ちのない遺族や第三者が整理をする場合は、私どものような専門会社にではなく、廃棄物処理会社に依頼しているのかもしれません。

 

つまり、遺品の整理を依頼する場合、二つの選択肢があるのです。

◆遺品整理会社に依頼して、故人の生きざまを物語る遺品を丁寧に整理してあげて、気持ちよく故人とお別れする

◆廃棄物処理会社に依頼して、ただ捨ててくれればよいからと、とにかく安く不用品として処分する

 

依頼者の考え方で選択されるわけですから、それぞれに意味がありどちらも必要な存在ですが、私どもが行っている「親家片」の遺品整理は前者であり、付加価値によって遺族にゆとりを提供するためのサービスだと考えています。

 

思い入れのある人形やアルバムを供養するサービスも

 

例えば私どもキーパーズでは、すべて処分してほしいという依頼であっても、写真や手紙といった思い出の品や骨董品らしきものはすぐに処分せず、ご遺族に再度確認していただくまではいったん室内の一部にまとめて保管します。

 

そして経験上、ご遺族が形見として保管したほうがよいと思われる品については、処分せずに形見として持ち帰るように勧めたりもするのです。

 

また不定期ではありますが、自社に設置している供養専用ホールで、ゴルフバッグ、人形、ぬいぐるみ、衣類、アルバムなど、故人の思い入れのあった品や、遺族が処分しづらい品を祭壇に供え、僧侶を招き無料で合同供養を実施しています。

 

供養に立ち会っていただくこともでき、希望されるご遺族には合同供養の写真と回向証を送付させていただいています。

 

このように気の利く究極のサービスを提供しているのが遺品整理会社なのです。

 

吉田太一(よしだ たいち)
1964年生まれ。大阪府出身。日本初の遺品整理専門会社「キーパーズ有限会社」代表取締役。独居老人の増加に伴い身内の遺品の整理で困っている人が多いことに着目し、「天国へのお引越しR」をキャッチフレーズとした同社を設立。年間1500件に及ぶ遺品整理サービスを提供するほか、年間50回以上の講演活動、メディア取材で全国を飛び回る日々。まさに「親家片」のエキスパート。著書は『遺品整理屋は見た!』『孤立死 あなたは大丈夫ですか?』(以上扶桑社)、『私の遺品お願いします。』(幻冬舎)ほか多数。さだまさし原作の映画『アントキノイノチ』のモデルとしても知られる。
キーパーズホームページ http://www.keepers.jp/