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新しい親家片スタイルを探る! 30・40代の親家片 第3回 ~「なんだか捨てられない」心理を実際に体感~

親家片未経験・34才、本サイト記者・浦上が親家片シミュレーションのため「実家に帰らせていただきます!」と高らかに宣言をしてから、早数カ月。すっかり年も明け、気分も新たに……といきたいところだが、去年からの宿題を片づけられず、どこかモヤモヤした気持ちを抱えたまま。こんなありさまでは、いつまでたっても親家片どころの話ではない。ようやく重い腰を上げ、実家を視察してきた。

 

祖母が亡くなって7年、いまだに悩む、親の「親世代」の遺品整理

 

さて、実家に帰ってさっそく「親家片」の話題について水をむけてみた。

「親の家を片づけるっていうのが、今、社会問題になりつつあるの。お母さんも、おじいちゃんやおばあちゃんが遺したモノの片づけで大変だったと思うんだけど……」

 

すると、そこから母のマシンガントークが炸裂。相当何かがたまっていたらしい。

 

「ほんっとに大変だったんだから! まだふたりのモノがあるんだよ。おばあちゃんが亡くなってから7年も経ってるのに」

 

捨てられずにいるモノを聞くと、やはり祖父の蔵書や、祖母の着物、それから古い写真たちが居残っているという。

 

「写真は、私ひとりの判断では捨てられない。家族の歴史でもあるし、子どもたちにも見てもらってからじゃないと。おばあちゃんが子ども時代のあまりに古い写真なんか、もしかしたら歴史的価値があるんじゃないかっていう気すらして、おいそれと捨てられないのよ」

 

その“歴史的価値”を感じさせる写真を見せてもらう。

確かに、祖母の七五三のお祝いらしき写真など、今では見られないような装束で、当時の文化がしのばれる。銀塩のモノクロ写真の数々を見ていると、今となっては誰が誰だかさっぱりわからないというのに、「とりあえず保管だね」という気分になってしまうから不思議だ。現場に居合わせてみると、「捨てられない」と嘆く母の気持ちがよくわかった。

 

それでも、晩年の祖母の写真などは、表情のいいものを残してだいぶ整理。母も私といっしょに片づけをすることで、「勝手に捨てた」という後ろめたさがなくなった、と喜んでくれた。

親家片30・40代第3回edited

 

7年前に94歳で亡くなった祖母。明治の終わりか、大正のはじめの生まれ。写真は写真館で撮影したものが多かった。

30・40代の親家片、次回は母娘で親家片について考えてみる最終回です!

 

(最終回へ続きます)

 

取材・文/浦上藍子