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スッキリ生活アドバイザー宮城美智子の「片づけ上手は老い上手」 第6回 片づけたいのになぜ減らないの?

前回は「モノが捨てられないゆえにどんどんたまり、自分でも手に負えなくなっている」ことが片づけられない原因のひとつだとお伝えしましたが、宮城さんによると原因はまだほかにも。片づけテクニックとあわせ、お送りいたします。

時間や体力がない、収納スペースが使いにくいなども原因に

 

モノが多すぎることのほかに、片づけられない訳はいくつかあります。

“忙しくて片づける時間がない”というのもひとつ。50代、60代、そして70代でもパートなど何らかの仕事を持つ女性が増え

ました。子育ては終わったけれど、今度は孫を預かるようになり、その世話に追われているという人も。忙しい女性は多いのです。

忙しいと、片づけにあてる時間がなかなかとれない。モノが積み上げられていても、引き出しの中に不用品が押し込まれていても、すぐに支障はないので、片づけを後回しにしてしまう。そのような状態が続き、ある日、気づいたらモノがあふれる家になっていたというケースです。

 

それから、“体力のないこと”が、片づけを邪魔する場合も。年齢とともに体力が落ちていくので、モノがたまりすぎると、自分ひとりでは片づけができなくなるのです。

 

たとえば、一念発起して「よし! 片づけるゾ」と、押し入れの中のモノをすべて出して床に広げたとします。あまりの量の多さに驚きながらも、「これはいる」「これは、もういらないかも」「これは、どうしようか……」と考えているうちに疲れてしまい、続けることができなくなる。そして、なんとかモノを押し入れの中に戻すと、もう食事の支度もできないほどグッタリ。疲れが何日もとれなかったり、寝込んでしまう例もあるほどです。

 

でも、忙しい人も体力がない人も、毎日少しずつ片づけるようにすれば大丈夫です。結局は、少しずつ片づける習慣をつけることが、最も楽な方法といえます。さらに、定期的に持ち物を見直すことにしておくと、最少の時間とエネルギーでシンプルライフを実現&継続できます。

 

収納スペースの問題で片づかないなら、「だんだん畑収納」で!

以上は自分自身の問題でしたが、収納スペースの使い勝手が悪くて家の中が片づかないこともあります。

 

奥行きのある押し入れやクローゼットなどは、奥にめったに使わないモノを押し込んだまま忘れてしまいがち。天井に屋根や階段の傾斜がついていて、うまくモノがおさまらない納戸もあります。持っているモノの数に対して収納スペースが足りないせいで、いつもモノが出ていることもあるでしょう。

 

収納スペースの問題は、それぞれに対応を考えるしかありません。ここでは、一般家庭でよく見られるような、間口が狭く奥行きのある収納スペースの活用法をご紹介します。

 

こうした収納スペースは、奥が見えにくいので、奥に高さのあるモノ、手前に低いモノを並べると見やすくなります。これを私は“だんだん畑収納”と呼んでいます。

 

もし収納ボックスを入れるなら、キャスターつきを選ぶと、ボックスごと引き出せて、出し入れも楽。このボックスの引き出しが網かごタイプであれば、ひと目で中身が見渡せるので、さらに助かりますね。

 

押し入れに、奥行きのある衣装ケースをいくつか重ねている人もいますが、これはおすすめしません。衣装ケースに入れてしまうと、めったに出さなくなり、そのうち忘れてしまいます。奥行きのある押し入れを十分に活用しているつもりでも、迷子品や死蔵品が増加するようでは意味がないですよね。

 

第7回へ続きます

 

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宮城美智子さんプロフィール画像edited宮城美智子 みやぎ・みちこ スッキリ生活アドバイザー、収納コーディネーター

1947年滋賀県生まれ。50歳からアート引越センターに勤務し、主婦経験を生かしてアートエプロンサービス(家庭内の片づけをサポート)の担当部長となる。片づけや掃除の独自のノウハウを構築し60歳で独立。現在はハート引越センターの収納サポートレディ育成のほか、高齢者住宅の収納プランニング、講演活動、テレビ・雑誌などで活躍中。これまで1万人以上の片づけをサポート。特に高齢者の家にあふれるモノの整理をアドバイスし、多くの人から感謝されている。

宮城美智子オフィシャルサイト  http://theworks.co.jp/miyagi/
ハート引越センター http://www.hikkoshi8100.com/