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スッキリ生活アドバイザー宮城美智子の「片づけ上手は老い上手」 第3回 親家片を経験し、自分のモノ減らしを開始

スッキリ生活アドバイザー宮城美智子さんによる、「片づけスイッチがONになる」ためのアドバイス。「モノの片づけは心の片づけ」とおっしゃる宮城さんも、親家片体験者のひとり。「その日」は突然訪れました……。

 

まさか自分の母親が! 実家には仕事で見てきた風景が

今から十数年前のある日、久しぶりに実家に帰って驚きました。納戸を開けると、何年も使っていないであろうモノがぎっしり。キッチンの棚、和室の簞笥の中も同様です。

 

大正生まれの母は、なかなかモノが捨てられず、家中の収納スペースを満杯状態にしていました。“お片づけ”が仕事の私ですが、まさか自分の母親が、こんなにモノを抱え込んでいるとは……。

 

当時、私は『アート引越センター』の「エプロンサービスレディ」担当部長として、主に家庭の整理整頓を請け負っていました。モノの多さに困っているお宅を訪れ、片づけによって、家を住みよい場所にするお手伝いをしていたのです。

そんな私の母親が、モノをぎっしりとため込んでいたのですから、「灯台もと暗し」とは、まさにこのこと。

 

母は、「もったいないから」とモノを手放すことができずにいたのですが、80歳近かったため、もう片づけをする気力や体力はありませんでした。

 

自分の子どもたちには同じ苦労かけたくない……

 

考えてみれば、仕事で1万人以上の方のお宅で片づけのアドバイスをしてきましたが、その多くは高齢者。みなさん、これまでモノを捨てずに暮らしてきた結果、「ハッと気がついたときには、自分ひとりの手には負えない状態になっていた」と語っていました。母も例外ではなかったのです。

 

そして、何より私が愕然としたのは、「いずれ、この実家を片づけるのは長女である自分だ」という事実。家1軒分の片づけの大変さを想像しただけで気が重くなり、途方に暮れてしまいました(実際、母の死後、親の家の片づけには1年もかかりました)。

 

モノをため込んだまま年をとる親は、子どもにとって迷惑な存在であると、身をもって知ったわけです。私自身には、すでに家庭を持つ子どもが2人いますが、彼らに私の遺すたくさんのモノで苦労はかけたくないと痛切に思いました。不用品の山は、まさに負の遺産。

 

「お母さんたら、こんなにモノを遺して!」と恨まれるのはごめんです。

そんな思いに突き動かされ、60歳で定年退職したのを機に、自分のモノ減らしを決行することにしたのです。思いきって収納スペースの少ない新居に引っ越し、それに合わせて持ち物の3分の2を処分しました。

 

第4回へ続きます

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宮城美智子さんプロフィール画像edited宮城美智子 みやぎ・みちこ スッキリ生活アドバイザー、収納コーディネーター

1947年滋賀県生まれ。50歳からアート引越センターに勤務し、主婦経験を生かしてアートエプロンサービス(家庭内の片づけをサポート)の担当部長となる。片づけや掃除の独自のノウハウを構築し60歳で独立。現在はハート引越センターの収納サポートレディ育成のほか、高齢者住宅の収納プランニング、講演活動、テレビ・雑誌などで活躍中。これまで1万人以上の片づけをサポート。特に高齢者の家にあふれるモノの整理をアドバイスし、多くの人から感謝されている。

宮城美智子オフィシャルサイト  http://theworks.co.jp/miyagi/
ハート引越センター http://www.hikkoshi8100.com/