専門家に聞く

引っ越しのプロ「ヤマトホームコンビニエンス」が行う親の家の片づけ  第2回~捨てるのではなく、リサイクルするなら手放せる~

親の家の片づけを専門業者に頼むメリットは、前回の記事にあるように、体力・時間的な面において負担が少ないことが挙げられる。

 

そもそも親家片は、引っ越しと同じく人生で何回も経験するものではないし、実際どのような作業が待ち受けているのかは、体験してみないとわからないことも多い。

いざ自分たちでやろうとすると、親の気持ちが整わない場合もあり、数年がかりになるケースもまれではない。そのあたり、片づけのプロはどのように対応しているのだろうか。

 

これまで何ヶ月もかかっていた片づけが、たった1日で終わる!?

 

 

「ご家族だけで片づけをされている場合、思い出の詰まったものをひとつひとつ見ながら進めていたら、いつのまにか数ヶ月たっていたということもよくあるとお聞きしますが、そういった方でも『らくらくおかたづけパック』をご利用いただいたくと、半日ほどで片づけが終わってしまうケースもあります」と山本さんは言う。

 

もちろん、片づけの当事者である親の気持ちや体調を優先して作業を行うため、すべてが半日で終わるわけではないが、基本的には1日で作業を終了する。もし1日ですべて片づけるのは体力的につらいため2~3日に分けてほしいという要望があれば、料金の変更なくその日数で行っている。

 

しかし、数カ月、長ければ数年かかる作業が、なぜこんなにスムーズに進むのか。

 

親の心を動かすその秘密は「リサイクル」にあった。

 

「当日の作業では、基本的に『必要』『必要ではない』をすべてのモノに対してたずね、どうしても選別ができないものに関しては『保留』という、3つに分けて進めていきます。

おそらくご家族だけで行うときに大変なのは『保留』のものをどうするのか、ではないでしょうか。使わないかもしれないけれど、まだ捨てるのはもったいない、というものに関しては、ヤマトホームコンビニエンスでは、『買い取り』という形をとることもできるんです」

 

買い取ったものは、ほとんどリサイクル。売る側・買う側両方に嬉しいサービス

 

実はヤマトホームコンビニエンスでは、北海道から福岡まで、全国各地に「クロネコリサイクルセンター」を展開しており、タンスや本棚、ダイニングセットなどの家具から、洗濯機、冷蔵庫などの家電、ゴルフクラブなどのレジャー用品や生活雑貨まで、引き取った中古品を再生して販売するリユース品販売サービスの窓口を設けている。

 

通常はごみとして処分されているものも、ヤマトホームコンビニエンスでは半分以上引き取りをしており、再生された商品は全国に広がる宅急便センターで販売するほか、道の駅などで出張販売する「クロネコキャラバン」も実施している。家具店や家電量販店が近隣にない地域においては重宝されていて、リーズナブルな掘り出し物を探している人たちに好評だ。

 

「そういったお話をさせていただくと、『捨ててしまうのではなく、どこかで誰かが使ってくれるのなら』と手放される方がたくさんいらっしゃいます。迷って残しておくと、あとで運び出しをするのが大変だったり、処分するにも廃棄費用がかかる場合もあるので、私たちがお伺いしている間に手放すほうへと心が動くケースも多いですね」

 

無理矢理説得されたから……ではなく、自らが決断して手放す。これは親家片において、最も大切なことだ。

 

ちなみに、買い取り価格は見積もりの時点で提示してもらえるほか、作業中に買い取りしてもらうことも可能。

廃棄の手間やリサイクル業者の手配、一時的に保管する場所の確保などがいらないため、利用者にとって金銭面以外のメリットも大きい。

 

 

第3回へ続きます

 

撮影/森安照 取材・文/小山まゆみ

 

山本氏プロフィールeditedヤマトホームコンビニエンス株式会社

生活支援ソリューションユニット 元ソリューションユニット長
山本晋輔さん

1998年ヤマト運輸入社。大きな家具家電を配送する「らくらく家財宅急便」の販売にともない、ヤマト運輸本社の営業担当に。2010年「らくらく家財宅急便」のリニューアルに携わり、2012年、「らくらくおかたづけパック」「メモリアル整理サービス」、2013年にはハウスクリーニング等を提供する「快適生活サポートサービス」の開発リーダーを務める。
ヤマトホームコンビニエンス
http://www.008008.jp/